あの景色が見たい。

バイクツーリングと読書と日々諸々

読書

雨の日は、一回休み

『雨の日は、一回休み』 坂井希久子著 今年のお盆は、ほとんどの地域で雨。 それも、場所によっては、災害をもたらすほどの雨量。 そして、新型コロナ。増え続ける、デルタ株。 かつてない、行動の自粛。先々に不安感。 私たちは、どのようにすれば良いのだ…

枝の家

『枝の家』 黒井 千次著 短編集。 ある老夫婦が、登場する物語なのだが、 夫である主人公が、何か心の中にわだかまりのようなものを感じながら物語が進んでいく。 私的には、「生まれ故郷と死に故郷」の話が、出てくる物語が興味深かった。 生まれ故郷を懐か…

田舎のポルシェ

『田舎のポルシェ』 篠田節子 著全3話収録の小説。 表題の「田舎のポルシェ」そして「ボルボ」最後に「ロケバスアリア」 全ての物語に車が登場するのだが、 どの車も皆、大切にされているのが、とても印象的だった。 中でも「ボルボ」が、一番面白かった。 …

ミュゲ書房

『ミュゲ書房』 伊藤 調著 緊急事態宣言中なので、ツーリングは、行かず。バイクは、整備か調整のみ。こんなときは、読書。 まずは、物語を紹介。 業界1位の出版社に勤めていた主人公。才能有る新人小説家の担当となるが、出版できない状態になり、20代後半…

『泡』 松家仁之著 主人公は、 両親がともに教師である、高校生の薫。 地元東京の進学校の男子校に 通い始めるが、どうも馴染めず、 遂には、不登校となる。 そして薫は、夏休みに親戚の中でも変わり者扱いされていた、大叔父の兼定の元へ行くこと。兼定は、…

死ぬまで、努力

『死ぬまで、努力』 いくつになっても「伸びしろ」はある丹羽 宇一郎著著者は、元伊藤忠商事株式会社会長 なかなかに「インパクト」のある、表題。「努力」、しかも、「死ぬまで」とは。。。 先日読んだ、 元京セラ創業者である、稲森和夫著の「心。」に通じ…

5分で涙があふれて止まらないお話

『5分で涙があふれて止まらないお話』志賀内泰弘 著 物語は、「八起稲荷商店街」の人々が、 繰り広げる、人間味溢れる短編集。「七転び八起き、九難を払う」 ご利益があると伝えられる稲荷神社の門前町。 物語で最も印象に残る言葉が、 「恩は返すものではな…

心。

『心。』 稲盛和夫 著著者は、京セラ、 第二電電(現KDDI)の設立者で過去、 経営難に陥った日本航空の再建を 成し遂げた日本の経営者。内容は、人として、「清く正しい心」を持って生きていくことこそが、どれだけ自分の人生を幸福にするか。そして仕事に対…

イノセント・ツーリング

『イノセント・ツーリング』 湊ナオ 著 この小説は、夏の終わりに紀伊半島を 「自転車でツーリング」する物語。 内容は、人は、今、コロナ禍など、色々な意味で、元気を失っている。そんな、 日々から脱却して何かを取り戻したい。何かを確かめたい。 主人公…

八月の銀の雪

『八月の銀の雪』 伊与原新 著久しぶりの読書。短編5話。 全5話に共通しているのは、「人との出逢い」。 極力ネタバレなしですすめたい。 第1話の 「八月の銀の雪」は、就活に連敗中の男子大学生が、 よく利用するコンビニで、ベトナム人の 若い女性アルバイ…

ホテルローヤル

『ホテルローヤル』 桜木紫乃 著第149回 直木賞受賞作品 先月、映画化されている。 出来る限りネタバレなしで進めたい。北海道釧路のとある「ラブホテル」が舞台の小説。そのホテルを経営する人、 そのホテルの従業員、 そのホテルを利用する人、そのホテル…

電車であった泣ける話

『電車であった泣ける話』 短編12話集12人の作家による、 電車に纏わる小説?とした短編物語集。12作品が、有るなかで 私的に面白いと思ったのが、「ばあちゃんのゲームソフト」 浅海ユウ著ある高校1年生の 男子生徒が主役の物語。両親にゲーム機をねだるが…

同姓同名

『同姓同名』 下村敦史著もしあなたが、 凶悪殺人事件の犯人と 「同姓同名」だったら。 極力ネタバレなしで、読書感想したい。 東京都のある場所で、6歳の女の子が公園のトイレで 惨殺される事件が起きた。犯人は、未成年で少年法により 報道では、氏名の公…

かきあげ家族

『かきあげ家族』 中島 たい子著タイトル通りの 「家族」についての物語。主人公は、69歳。映画監督をしている。妻は、元女優。子供が3人いるが、 次男は、ひきこもりで自宅にいる。その家に 離婚した、長女と孫も同居することに。そこに 予期せぬことに長男…

真夜中のペンギン・バー

『真夜中のペンギン・バー』横田 アサヒ著表紙、本のタイトルともに 女性向けの小説かと思ったが、読んでいくうちに どんどんこの本の深みにハマっていった。 極力ネタバレなしですすめたい。 悩み事を抱えている主人公が登場する短編集。しかし、最後には。…

そして、バトンは渡された

『そして、バトンは渡された』瀬尾 まいこ著2019年 本屋大賞 大賞作品。 極力ネタバレなしで進めます。 主人公の女の子は、3歳の時に実母を亡くし 小学4年の時、実父が、海外転勤のため 継母と国内で暮らすことになる。主人公がピアノを弾きたいと 言ったた…

御社のチャラ男

『御社のチャラ男』 絲山秋子著 長い梅雨が続く。 こんなときは、読書がいい。この本のタイトル、、、うっかり手に取ってしまう。 極力ネタバレなしで紹介。 ある食品会社に勤める人々と その経営者、管理職たちが、自分の思いや会社の「チャラ男」こと、三…

ドレス

『ドレス』 藤野 可織著8話の短編小説。どの物語も主人公の妄想なのか、 はたまた、現実なのか。。。私的な 読書感想としては、 妄想なのか、回想なのか、現実なのかどうもよくわからない。 印象に残っているのは、「息子」という タイトルが、付けられた物…

神様からひと言

『神様からひと言』 荻原 浩著ようやく、 新型コロナウイルス対策による、 「緊急事態宣言」が日本全国で終了。かといって、すぐに街中をうろうろすることも 他府県へのツーリングなども 第2波を考えば少し躊躇する。。。 さて、今回は読書。いつものように…

海賊とよばれた男

『海賊とよばれた男』 百田尚樹著「STAY HOME週間」が、 やっと終わりかと思うや否や緊急事態宣言の期間延長。。。仕方ない。外出自粛継続します。GW期間中は、 久しぶりに読書を堪能した。 (せざるおえない、、、)この小説、 「出光興産の創業者」を モデ…

意識のリボン

『意識のリボン』 綿矢りさ著8つの短編小説が、一冊になっている。この小説家の本を読むのは初めて。 第130回の芥川賞作家である。 読書感想として、 いつものように極力ネタバレなしですすめたい。 どの話も全体的には、 女性目線から見た、自分自身の内面…

人間水域

『人間水域』 松本清張著ふたりの女流水墨画家が、 お互いにライバル意識を燃やし 相手より優位に立とうとする物語。どの世界でもお互いを意識して、競争心を燃やし 切磋琢磨するということはよくある。この小説の女ふたりは、 「執念」とは、なんぞや?そし…

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』花田 菜々子著なにこれ?長いタイトルの本。 最初は、そんな感じだった。しかし、読書感想として、 読んでいくにつれ、 面白い内容で一気に読んでしまった。さて、人…

老後の資金がありません

『老後の資金がありません』 垣谷美雨著 一般的な家庭の50歳代主婦である 「篤子」の日常と心の中を描いた物語。千二百万円あった貯蓄が、 老後までに減っていく。減っていく理由も 世間では、ありそうな事由で もの悲しささえ感じた。 家族や親族、そして友…

平家物語 ①

平家物語 ① 「意訳で楽しむ古典シリーズ」 木村耕一著ご存じ、「祇園精舎の鐘の声」から始まる、 学校の古典の時間を思い出す方々も 多くいるであろう物語。何年か前に「ほぼ原文」を読んでみて、 頭のほとんどを使っても、内容を想像すること すらできない…

ウミガメみたいに飛んでみな

『ウミガメみたいに飛んでみな』 木村椅子著今回も読書。 内容は、『家族愛』 を語った短編7話の小説だった。極力ネタバレなしで進めたい。 さて、 「モラトリアム」という言葉をはじめて知った。この本の内容紹介で見た言葉。大人に成りきれない人たち。 ま…

幸福な生活

『幸福な生活』 百田尚樹著全18話の短編小説集。各話の最後のページに必ず「オチ」があり、びっくりさせられたり、笑ってしまったり そして、怖い思いをさせられたりと「世にも奇妙な物語」的な話の進行だった。 1話がショートショートなので読みやすく、 通…

ある男

『ある男』 平野啓一郎著今回は、読書。いつものように極力ネタバレなしですすめたい。 この本、 読みはじめからグイグイと引き込まれた。なぜなら、私的に 興味深い内容が、 テーマになっていると 読みはじめに想像することが出来た。 読書感想として、「幸…

サイレント・ブルー

『サイレント・ブルー』 樋口明雄著明けましておめでとうございます。新年の最初のブログは、「読書」。その内容は、「水」を中心に 「人間関係」や「信頼」を題材にした物語。 いつものように 出来るだけネタバレなしで進めたい。八ヶ岳の麓。人物は、東京…

歪んだ波紋

『歪んだ波紋』 塩田武士著今、 TVでドラマ化されている原作本。主人公は、 地方新聞社の記者たちだ。いつものように 極力ネタバレなしで進めたい。マスメディアとネット。真実と虚偽。 私的に 人は、生きる上で、いつも「数字」と闘っている。この物語も視…